もうラッシュガードに頼るしかありません

この研究方法では、すでに痴呆にかかった患者(またはその家族)に過去の喫煙の様子を質問するため、回答の信頼性に問題がある。
また痴呆以外の病気で入院している患者を比較群にすると、喫煙が多くの病気のリスクを上げるため、こうした比較群の喫煙率は、一般の人達より高くなってしまう。 いずれの場合でも、痴呆患者の過去の喫煙率が低い(喫煙が痴呆のリスクを下げる)という、見かけ上の結果が出やすくなる。
いっぽう、これまでに行われた「前向きコポート研究」のうち、比較的信頼性の高い3つの研究を見ると、喫煙により痴呆全体やアルツハイマーのリスクが下がることはなく、むしろリスクの上昇を示す傾向があったという。 以上の考察をふまえて研究者らは、喫煙により痴呆やアルツハイマーのリスクが下がることはなく、むしろリスクを上げる可能性があるが、どちらにしても、喫煙が痴呆のリスクを大きく左右することはないだろうと結論づけている。

今回の英国男性医師の調査は、喫煙と肺がんについての最初の研究のひとつが報告された、歴史的な研究プロジェクトです。 その後も約50年にもおよぶ追跡調査を続け、今回のような新しい、しかも重要なデータを報告することは、賞賛に値するものでしょう。
また米国では、βカロチンやアスピリンを用いた臨床試験に、男性医師が被験者として参加するほか、歯科医などの男性保健職や女性看護職が、大規模な前向きコホート研究の対象者になっています。 米英の保健専門職みずからが大規模疫学研究に協力し、市民の健康に役立つ情報を産み出すのに一役買っていることも、注目すべきでしょう。
カナダの高齢痴呆患者を追跡調査したところ、平均的な生存期間は、わずか32年という結果でした。 M大学のグループによるこの研究は、「ニューイングランドージャーナルーオブーメディシン」2001年4月21日号に報告されました。
これまでの研究では、痴呆患者の平均的な生存期間は、5~9.3年と言われてきた。 けれどもこうした研究では、痴呆症になってからの進行が速く、追跡調査の対象になる前に死亡してしまう患者が含まれていなかった。
そのため、病気の進行が遅く、生存期間の長い患者だけが追跡調査の対象になるので、痴呆患者の生存期間を、実際以上に長く見積もっている可能性がある。 そこで研究グループは、「レングスーバイアス」と呼ばれるこうした問題の影響を、統計的に考慮した上で、痴呆患者の生存期間を再評価した。

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